「帷子」という字は「かたびら」と読みます。

漢字の読み方は「帷」という字には「とばり」と「かたびら」いう読み方があります。実は「帷」の一文字を「かたびら」と読むことができるのです。「子」 には、「し」「す」「こ」などの読み方がありますが、「カタビラ」に関する読み方はありません。

「帷子」で使われる「子」は「置き字(もしくは黙字)」ということになります。

置き字とは、漢字はあるけれど、発音をしない字ということです。「和泉(いずみ)」などは「泉」だけで「いずみ」と読み「和」は発音しません。「帷子」もそれと同じです。

「帷子(かたびら)」は、以下4つの意味があります。

 1.裏地をつけない衣服の総称

 2.麻布で仕立てられた、夏に着る着物のこと

 3.経帷子(きょうかたびら)のこと

 4.帳(とばり)や几帳(きちょう)などに、垂らして使う絹のこと

【几帳】(これは皆さん神社で見られたことあると思います。)

「経帷子」(きょうかたびら)とは、葬式をあげる際に、死者に着せる白い着物のことです。いわゆる「白装束」(しろしょうぞく)のことを指します。つまり「帷子」=白装束という意味で用いられることもあるということです。

 恥ずかしながら先日こられた下関のお寺様に「きょうかたびら」を持ってきて頂けますか?と言われ、分からず問い返すと「仏衣、白装束のことです。」と言われ、後でこの言葉の意味を調べました。

 次回は私共で扱っております仏衣について説明致します